第3回講義【公共コース】が行われました!
7月12日(土)は復興塾第3回講義の後半である、民間公共コースの講義が、福島大学のうつくしまふくしま未来支援センターで行われました。
1コマ目は前浪江町復興推進課主幹の玉川啓様に「福島の課題に対して、行政が関係者を巻き込みながら施策を実行した経験」という演題でお話ししていただきました。
浪江町の復興計画に携わりながら、民間と行政を結ぶコーディネーターとして震災から3年間にわたって活動してきた経験を語っていただきました。
講義後半では、玉川様のお話を聞いて感じたことなどを、塾生同士で共有する時間もとられました。
2コマ目は一般社団法人RCF復興支援チームのディレクターである山本慎一郎様より、「福島の課題への取り組み:外部コーディネーターの視点から」という演目でお話をいただきました。
RCF復興支援チームは、被災地域や民間、行政を繋ぐ復興コーディネーターとして活動している法人で、山本様は国家公務員を辞め、RCFにいるという経歴をお持ちです。
RCF設立の経緯や、現在のコミュニティ支援、事業を立ち上げるときの視点のなどをお話しいただきました。
3コマ目は少子高齢化と、風評被害という2つのテーマに分かれて分科会がおこなわれました。
少子高齢化に関する講義では、復興塾事務局長でもある福島大学行政政策学類准教授の丹波史紀より「原子力災害の被災の実態と課題」という演目でお話ししました。
相双地域の将来の推計人口や、震災後の家族離散の現状、仕事の変化など、数字で見える震災後の変化に衝撃を受けました。複線的復興の大切さが示されました。
風評被害の講義では、福島大学うつくしまふくしま未来支援センター農・環境復興支援部門の朴相賢様と、福島大学経済経営学類の棚橋智春様より、 「福島県の食と農の再生のための取り組みと課題」という演目でお話いただきました。
棚橋様からは主に、伊達市霊山町小国地区の事例から、福島の農村の現状や農業の特徴をお話いただき、それに対してどのような支援・サポートが必要となるのかを示していただきました。
福島の農業問題を考える際には、放射性セシウムの移行の心配以上に、農家自体の高齢化が進み、身体的に続けられない農家が多い実態を踏まえて支援をしなければいけない現状を学びました。
朴様からは、原発事故による汚染状況から福島の農業は世界や日本から見てどのように捉えられ位置づけられているのか被害を明らかにした後、福島の農地の放射性物質分布調査プロジェクトについてお話いただきました。
課題としている被害が、「実害」なのか「風評被害」なのか、それとも「実害+風評被害」のものなのか正確に捉えて対策を考えなければ、さらに被害を拡大しかねないということを学びました。
その後、先週と同様に、公共コースの塾生による中間発表が行われました。
各塾生へのアドバイスや、意見などが飛び交いました。
講師やメンターからは、自分の所属や視野に囚われず、突き抜けた考え方や突き抜けた新しい価値を生み出してほしいという激励をいただきました。また、当日は、yahooの復興支援室の須永様、長谷川様にもお越しいただき、福島だけではなく東北や日本の地域課題に取り組んでいる事例から学び、広がりのあるアプトプット目指してほしいというコメントをいただきました。ありがとうございました。
次回は8月です。九州のフィールドワークの様子をお伝えします!