【九州フィールドワーク】3日目・佐賀県有田町に行ってきました!
8月18日から20日にかけて、県外フィールドワークを行いました。
今回は、最終日3日目に伺った佐賀県有田町の様子をお伝えします。
佐賀県有田町は、人口2万1千人余りの小さな町ですが、有田焼の窯元は100軒近くあり、人口の6割は何らかの形で陶磁器に関わって暮らしています。
そんな町でライフスタイルの変化や輸入食器の増加などが原因で衰退していた有田の窯元業界存亡の危機に活路を見出したのが、佐賀ダンボール商会の石川慶蔵社長です。
石川社長には、「世界に羽ばたけ!有田焼~松下幸之助哲学に学ぶ有田焼再生と商品開発物語~」というテーマでご講演いただきました。
もともと有田焼の商品の箱をつくっていたという石川さんは、有田焼の復活ひいては有田町の活性化のため、「400年後の人たちが感動をする世界初の万華鏡をつくろう」と、異業種10社を巻き込み、有田焼の万華鏡をはじめ、ボールペンや時計など世界でも類をみないコラボ商品を開発し、成功させました。
しかしその裏には、病気と闘いながらも夢を追い続け、松下幸之助の哲学をもとに忠実に実践を積み重ねた努力と根性がありました。県や焼き物の専門家、マーケティングの専門家などに「有田焼で万華鏡なんて難しい、無理だ」と言われながらも、石川社長は夢を叶えるために「不況こそ発展のチャンス。道は無限にある」「一人の知恵には限りがあるが、多くの人たちの周知を集めれば不可能が可能になる」という松下幸之助の言葉を胸に、動き続けたそうです。石川社長のお話から、事業を成し遂げるためには、ひとつの思想・哲学を軸として持ち、周りに訴え続ける、行動し続けることが必要であることを学びました。
石川社長の講演後は、有田焼を生産する源右衛門窯を見学させていただき、店長の小島大二郎さんにお話を伺いました。ひとつひとつが全て手作りで、その工程を実際に見ることで、有田焼の価値と歴史の重みを肌で感じることができました。
全てのプログラムが終了し、福岡空港への帰路では、振り返りセッションを行いました。
塾生ひとりひとり、今回の九州フィールドワークで学んだことを自分の事業にどのように活かしていけるか考えていきました。
●どの視察先においても、自らの課題をそれぞれの場面や歴史、背景におきかえて、
解決策を何度も何度も試行錯誤し、考え抜かれていたことが印象的だった
●前向きで失敗を恐れずに進んでいることが分かったので、私の事業も辺境から変革を
生み出すようなものにしていきたい
●「自分がこれまでやってきたことは間違いではなかった」と再確認、納得できた時間だった。
頭だけではなく、実践することを大切にしていきたい
など、さまざまな意見が交わされました。
これで県外九州フィールドワークのレポートは終了です。
今回、ご協力をいただきました皆様、ふくしま復興塾のために貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。